概要
スペインのスタートアップ、Multiverse Computingは、木曜日に「CompactifAI」と呼ばれる技術を基に、1億8900万ユーロ(約2億1500万ドル)のシリーズB資金調達を行ったと発表しました。
CompactifAIは、量子コンピュータにインスパイアされた圧縮技術で、モデルの性能に影響を与えずにLLMのサイズを最大95%削減できるとしています。
具体的には、MultiverseはLlama 4 ScoutやLlama 3.3 70BなどのオープンソースのLLMの圧縮版を提供しており、近くDeepSeek R1のバージョンをリリース予定です。
同社の「スリム」モデルはAmazon Web Servicesを通じて利用可能で、オンプレミスでのライセンスも可能です。
これらのモデルは、圧縮されていないバージョンと比べて4倍から12倍速く、推論コストを50%から80%削減できるとしています。
例えば、Lama 4 Scout SlimはAWSで100万トークンあたり10セントで提供され、従来のLama 4 Scoutは14セントです。
Multiverseのモデルは、PCやスマートフォン、車、ドローン、さらにはRaspberry PIのような小型PCでも動作可能で、エネルギー効率も高いとされています。
同社は、CTOのロマン・オルスが共同創業者であり、彼はテンソルネットワークに関する先駆的な研究で知られています。
シリーズBの資金調達はBullhound Capitalが主導し、HP Tech VenturesやSantander Climate VCなども参加しました。
Multiverseは160の特許と100の顧客を持ち、これまでに約2億5000万ドルを調達しています。
ポイント
- スペインのスタートアップMultiverse Computingが1億8900万ユーロを調達。
- CompactifAI技術により、LLMのサイズを最大95%削減可能。
- モデルはAWSで利用可能で、PCやスマホでも動作する。


