概要
Figure Technologyは、ブロックチェーンを活用した貸付企業であり、2016年の設立から成長を続けている。今週月曜日にNASDAQ上場のためのIPO申請を行い、六ヶ月間の収益は前年比22.4%増の191百万ドル、同時期の純利益は2900万ドルとなり、前年の損失を大きく改善した。共同創業者のマイク・ケイニーは、2017年に性的嫌がらせ疑惑により退いた前のプラットフォーム、SoFiの創業者としても知られ、SoFiは2021年にSPACを通じて上場し、著しい成長を遂げている。Figureは2018年設立以降、160以上のパートナーと提携し、非銀行系住宅担保融資の最大手の一つとして存在感を増している。Provenanceブロックチェーンを用いて、住宅ローンや学生ローンの承認を迅速化しており、暗号資産を担保にしたローンも展開している。2024年5月には、ビットコインやイーサリアムを担保にした75%のローンを提供する暗号担保ローンのための資金調達契約も締結した。ケイニーは規制の面でも積極的で、2020年には無保証預金を受け入れるための銀行免許の申請も行ったが、2023年に撤回している。最近では、2024年に子会社の暗号資産取引所をスピンオフし、その後再統合した戦略を取るなど、事業構造の変化もあった。過去にはSPACでの上場計画や、住宅ローン事業の買収が遅延し失敗しているが、今回のIPO申請は暗号資産企業の新たな上場ブームを背景に、業界の動きと連動している。引き続き、Goldman SachsやJefferiesなどが引受幹事を務め、株式の詳細は未定。
ポイント
- Figure Technologyは、半年で収益22.4%増の191億円、純利益29億円を発表し、上場準備中。
- 同社はブロックチェーンを用いた住宅ローン関連事業や暗号資産ローン拡大に注力している。
- 過去に銀行免許申請やSPAC合併を断念したが、市場の暗号資産企業上場の流れに乗りIPOを目指す。


