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米国クリーンテック投資大幅減少と製造業の後退

概要

米国におけるクリーンテック製造投資は、2023年第2四半期において新規投資額が申告された額を上回り、投資のキャンセルが5億ドルに対して新規投資は4億ドルにとどまり、実質的な投資額も15%減少したことがRhodenium GroupとMITの調査で明らかになった。
この撤退傾向は、インフレ抑制法の一部を撤廃した共和党の和解案の影響が背景にあり、特にバッテリー工場の計画が削減された。
2023年第1四半期はEV生産を中心にキャンセルが多発した一方、第2四半期もバッテリー製造が大きな部分を占めているが、いまだにバッテリー市場は8億ドルの新規投資を維持している。
アメリカ経済局のデータによると、全体の製造業投資も減少し始めており、新工場建設への支出は2020年以来初めて連続的に四半期ごとに縮小している。
この状況は、インフレ抑制法施行後の約2年前には2.22%の投資成長を記録した好調の反動ともいえるが、長期的な製造業の成長基盤に暗い兆しも見えている。
経済成長率は2023年第2四半期に3.3%へと予想以上に拡大した一方、製造投資の減少が続けば、米国経済の持続力に懸念が生じる可能性も示唆されている。

ポイント

  1. 米国のクリーンテック製造投資は第二四半期に$5Bの取消しがあり、実際の投資も15%減少した。
  2. 投資削減はインフレ削減法の支援見直しや電気自動車需要減少に伴うバッテリー工場中心のキャンセル増加によるもの。
  3. 製造業全体も投資減少傾向で、2020年以来の連続下落となり、経済成長が堅調でも長期的な強さには警戒が必要。

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