OTA更新でソフトウェア定義空調へ進化、熱泵の能力が20％超向上

概要

ソフトウェアが世界を動かす力を持つ一方で、家庭用HVACはOTA更新がまだ普及していなかった。
そんな中、ヒートポンプのスタートアップ Quiltが既に設置された機器へ OTA更新を適用し、ソフトとファームの更新だけで能力を夜間に20%以上向上させた。
QuiltのCEOは「ソフトウェア定義HVAC」を作ったと述べ、EVの事例に触れる中でHVACにも更新の波を起こした。
更新はHVAC機器では珍しく、Nest・Google・Apple・Tesla出身のチームが推進した。
チームは高品質センサーと追加データを活用し、インハウスのテストで新パラメータの性能と信頼性を検証した。
もともとの外部ユニットの冷房が19,700 BTU/h、暖房が20,500 BTU/hだったのが、現在はそれぞれ24,000と25,200へ増加。
効率自体は変わらないが、極端な暑さ寒さに対する耐性は向上した。
Quiltはこのデータ連携を活かし、設計を新たにせず幅広い顧客層へ販売を拡大できる見込みだ。

ポイント

1. OTA更新で既存のヒートポンプの能力を向上させ、夜間に暖房・冷房能力を20%以上引き上げた。
2. OTA更新を前提とする“ソフトウェア定義型HVAC”を実現した点が新機軸。
3. 高品質センサーとデータ連携、ネットワーク接続を前提に更新を可能にし、性能向上と市場拡大を実現。

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