フィンテック企業とは何か?日本の現状と背景
フィンテック企業とは、金融(Finance)と技術(Technology)を掛け合わせた「金融テクノロジー企業」のことを指します。
日本でも、2010年代後半から急速にフィンテック企業の台頭が始まり、今では金融業界を大きく変革する存在となっています。
フィンテック企業の事業領域は多岐にわたり、決済サービス、融資、資産運用、保険、クラウド会計、暗号資産(仮想通貨)事業などが主要な分野です。
また、個人利用者だけでなく、中小企業や大企業にも新たな金融体験や業務効率化をもたらしています。
日本ではキャッシュレス化の進展や、規制の緩和、「金融庁フィンテックサポートデスク」などの支援策もあり、毎年多くの新興フィンテック企業が設立されています。
日本で注目を集めるフィンテック企業ランキング2024
日本国内で注目されるフィンテック企業のランキングは、各種メディアや調査機関によって発表されています。
ここでは、業界関係者や投資家から高く評価されている実在のフィンテック企業をランキング形式で紹介します。
ランキングの基準としては、取引規模、利用者数、成長率、技術力、提携実績、革新性、国際展開など多面的に評価します。
1位:PayPay株式会社 ― 国内最大級のモバイル決済
PayPay株式会社は、ソフトバンクとヤフー(現LINEヤフー)によって2018年に設立された日本を代表するフィンテック企業です。
QRコード決済の分野で急速にシェアを拡大し、2024年現在でユーザー数は5,800万人を突破(公式発表)。
PayPayのフィンテック技術は、スマホ一つで簡単・安全に支払いができる利便性と、全国290万ヵ所を超える加盟店網が最大の特徴です。
また、ポイント還元やキャンペーンにも積極的で、キャッシュレス社会の浸透に大きな影響を与えました。
セキュリティ面でも多要素認証や不正利用検知など最先端のフィンテック技術を導入し、利用者の信頼を獲得しています。
2位:freee株式会社 ― クラウド会計・バックオフィスの先駆者
freee株式会社は、クラウド会計ソフト「freee」を中核に、中小企業向けの事業管理クラウドサービスを展開する大手フィンテック企業です。
2012年創業のスタートアップながら、今や東証プライム上場企業に成長。
会計、給与、請求書発行、経費精算といったバックオフィス業務をクラウドで自動化し、全国48万以上の事業所がfreeeを利用しています(2023年時点、同社発表)。
AIとAPI連携を活用した操作の簡便性や、銀行・クレジットカードと連動する高度なフィンテック技術が強みです。
個人事業主や中小企業経営者の会計業務を劇的に効率化し、日本のビジネス環境を刷新しています。
3位:みんなの銀行 ― 次世代デジタルバンクの新潮流
みんなの銀行は、ふくおかフィナンシャルグループの新事業として2021年に開業した日本初の“デジタル専業銀行”です。
スマートフォンアプリだけで銀行口座開設、残高照会、入出金、送金、資産管理まで完結できる完全オンラインのフィンテック企業となっています。
預金、カードレスATM、即時振込、バーチャルデビットカードといった多彩なサービス
